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日々の学習、ときどき雑談

扬汤止沸

扬汤止沸 [yáng tāng zhǐ fèi]

焼け石に水。その場しのぎ。表面的な対処で効果が薄いこと。

沸き立つ湯をすくい上げることで冷まそうとする、原因をそのままにして表面的に解決しようとしても効果が薄いということ。

対義語
釜底抽薪 [fǔ dǐ chōu xīn]

釜の底から薪を抜き取る。根本を解決するという逆の意味になる成語。

出典
漢の枚乗『上書諌呉王』にある下の部分より。

欲湯之凔、一人炊之、百人揚之、無益也、不如絕薪止火而已。不絕之於彼、而救之於此、譬猶抱薪而救火也。
湯を冷まそうとして、一人が火を焚きながら、百人で湯をすくい上げるのは無駄である。薪をくべるのをやめる方がいい。あっちで原因を絶たず、こっちで救済しようとするのは、薪を抱いて火を消そうとするようなものである。

用例
与其扬汤止沸,不如釜底抽薪。
表面をとりつくろうより、元を断つべきだ。

このように「釜底抽薪」とよく組み合わせて使われる。

家长代学生做作业,这是一种扬汤止沸式的愚蠢办法。
保護者が生徒の代わりに宿題をやるのは、その場しのぎの愚かな方法というものだ。

二孩都养不起,还提出三孩政策,再颁布点冠冕堂皇,没有实质性保障的政策,都只是扬汤止沸... ​​​
子ども二人育てる余裕もないのに、三人っ子政策を出してきて、さらに見かけばかりの、実質的保障のない政策を広める、みんな焼け石に水だ…

头痛医头,脚痛医脚,只是扬汤止沸的方法,无法彻底解决问题。
頭が痛ければ頭だけ、脚が痛ければ脚だけを治すというのでは、その場しのぎの方法に過ぎず、根底から問題を解決できない。

「头痛医头,脚痛医脚」もその場しのぎ、表面だけの対処という意味の成語。


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