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日々の学習、ときどき雑談

电闪雷鸣

电闪雷鸣 [diàn shǎn léi míng]

稲妻が光り雷が鳴る。
成語だが、見れば意味はわかるタイプのもの。実際の天候を形容するだけでなく、比喩として、素早く力強い、また「轰轰烈烈」のような意味がある、と百度の辞書にはあるのだが、挙げられている以下のような用例を見ると、これを「雷」を使って日本語に訳すのは難しいかも、と思う。

(1)比喻快速有力。
杜鹏程《在和平的日子里》第五章:“是英明的主意,这主意通过电话就电闪雷鸣一样传遍工地。”
(2)比喻轰轰烈烈。郭小川《痛悼敬爱的周总理》诗:“我们的总理,回答得最为铿锵有力;不用语言,而用电闪雷鸣般的一生的经历。”

(1)の方は私なら「またたく間に」くらいに訳してしまいそう。もう少し勿体つけるなら「稲光のごとく」くらいか。
(2)の方はもっと難しく、「稲妻が光り雷がとどろくような一生」とか直訳してもかなり不自然。日本語で雷というと、「雷親父」とか「上司の雷が落ちた」とか怒りを形容するくらいで、「雷のような一生」とはまず言わないんだよな。
このあたりは言語によって物に対するイメージが違うので、適宜言葉を変えて訳すしかないだろう。