润(ネットスラング)
润 [rùn]
友人の中国人学生に、「润」ってどういう意味か知ってる?と教えてもらったので紹介。最近若者たちの間で使われている新しいスラングの一つらしい。
「润」の元の意味は日本語と同じく、潤う、水気を含んでいるといった意味だが、それとは別に最近のネットスラングとして「走」「跑」、つまり「逃げる」という意味が生まれているそうだ。なぜそうなったかというと、英語の「run」に漢字を当てたから。さらにこの「润」は、中国国外へ脱出する、移住するという文脈で特によく使われるという。
教えてくれた学生も国外移住に憧れを持っていて、お金さえあればアメリカやイギリスに留学に行きたかった、と言っている。まあ外国人と積極的に話そうとする学生にはそういうタイプが多いというバイアスはあると思うのだが、「润到国外」を考える若者の層はそれなりにあるということだろう。ネットで用例を検索しても、そういう若者のいろいろなつぶやきが見られる。
用例
怎么能润到瑞士?
どうすればスイスに脱出できるか?
早日实现华润万家,先润带动后润
早くあらゆる国への華人の脱出を実現し、先に脱出した者が後に続く者を導くのだ。
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「华润万家」は中国でスーパーマーケットなどを経営する企業名だが、それをもじって華人が万家(万国)に「润」(移住)する、というネットのネタとして使われているらしい。
「先润带动后润」は鄧小平の発言「先富带动后富」(先に豊かになった者に続いて後の者も豊かになる)をもじったもの。
有能力有条件的话能润就润吧,别想着到国外多艰难,在这片土地都能忍受着活十几年的人,在外面怎么样都不会活的太差。
能力と条件があって脱出できるならしようぜ。国外の苦労は気にしなくてもいい。この土地でも十数年我慢して生きてこられた人なら、外で何があってもひどいことにはならないはず。
我要先润再润回来。润单纯是为了体验一下润的感觉。润回来主要是对其他国家的国情不太了解,难以实现我的远大终极目标。
私は国外移住してからまた戻ってきたい。移住するのは単に移住の感じを体験してみたいから。戻ってくるのは主に、他国の国情はよくわからず、私の遠大な最終目標を実現しにくいからだ。