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谈虎色变

谈虎色变 [tán hǔ sè biàn]

虎の話をすると顔色が変わる。恐怖で青くなる。何かを非常に恐れる様子。

出典
宋代の程顥(chéng hào ていこう)・
程頤(chéng yí ていい)兄弟による『二程全書』遺書二上にある下記の挿話より。

真知與常知異。嘗見一田夫曾被虎傷、有人說虎傷人、眾莫不驚、獨田夫色動異于眾。
真に知るというのは普通に知っているのとは違う。かつて、虎に傷つけられたことのある農夫に会った。誰かが虎は人を傷つけるという話をすると、みな驚き怖がるのだが、この農夫だけが顔色の変わり方が周りとは違っていた。

程顥(1032-1085年)・程頤(1033-1107年)は宋代の著名な学者で、経典の解釈にこだわり停滞がちだった儒学に新しい潮流を生み出したことで知られる。かれらが提唱した学問は人間の本性である「性」や宇宙の原理である「理」の追求を重視したことから性理学と呼ばれる。また後に朱熹に継承されたため程朱学とも呼ばれ、後世に長く影響をもった。

用例
那场风暴到现在仍使他谈虎色变。
その時の暴風の話になると彼はいまだに顔色が変わる。

一个大男生对闪电打雷谈虎色变会不会很丢人呢?
大の男が稲妻や雷で青くなるのはみっともないだろうか?

在二十世纪三四十年代不少人对肺结核谈虎色变。
1930年代や40年代には肺結核と聞くと非常に恐れる人が少なくなかった。

经过大地震后,当地居民只要提到地震皆有谈虎色变的感觉。
地震を経てから、住民は地震と聞くとみな顔色の変わるような感覚をもっている。

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