「中国語」とか、「漢文」とか

日々の学習、ときどき雑談

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

谈虎色变

谈虎色变 [tán hǔ sè biàn]虎の話をすると顔色が変わる。恐怖で青くなる。何かを非常に恐れる様子。出典 宋代の程顥(chéng hào ていこう)・ 程頤(chéng yí ていい)兄弟による『二程全書』遺書二上にある下記の挿話より。真知與常知異。嘗見一田夫曾被虎…

淡出

淡出 [dàn chū]フェードアウト。目立たないように視界から消えていくこと。もとは映画の技法の名称で、そこから比喩的に使われるようになっている。日本語の「フェードアウト」とほぼ同じ。しかしこれも知らないとすぐにはわかりにくい。逆に「フェードイン…

想入非非

想入非非 [xiǎng rù fēi fēi]妄想に迷い込む。変な考えを起こす。気の迷い。もとは仏教用語の「非想非非想」から来たと言われているが、現在の用法では単純に「妄想」や「変な考え」、特に、他人に性的に手を出そうとしたり、猥褻なことを考えたりする場合に…

勒索

勒索 [lè suǒ]金銭などを脅し取る。ゆする。「敲诈」も同様の意味で、「敲诈勒索 qiāo zhà lè suǒ」と組み合わせてよく使われる。「敲诈勒索罪」という刑法の罪名にもなっている。日本語でいう「ゆすり、たかり」にほぼ重なるイメージ。用例 黑社会勒索小伙…

核能发电

核能发电 [hé néng fā diàn]原子力発電。核や原子力にまつわる言葉は日常でもニュースなどである程度見聞きするものだが、これが中国と日本では少しずつ違っている。以下に例を。核能 [hé néng] 原子力 核能发电 [hé néng fā diàn] 原子力発電 核电站 [hé di…

怵 [chù]恐れる。怖がる。ひるむ。用例 不知为什么,一见经理我就发怵。 なぜかわからないが、私はマネージャーに会うとびくっとする。小明一看见数学考卷就犯怵。 小明は数学の試験問題を見たとたん怖くなってしまう。只有她不怂不怵地站上去,自我介绍说的…

讹(動詞)

讹 [é]ゆする。金銭などを強要する。脅し取る。「讹」は日本語では「訛り(なまり)」と読むように、名詞としては文字や言葉の正確でないもの、デマなどを指す。言偏に「化」という文字の形からも、言葉が変化したもの、という意味が読み取れる。 しかしこの…

一筹莫展

一筹莫展 [yī chóu mò zhǎn]一つもよい方法が見つからない。何も策が浮かばない。糸口が見つからない。万策尽きる。手も足も出ない。進展がない。行き詰まる。出典 『宋史』蔡幼学伝の「多士盈庭而一筹不吐」(多くの士が朝廷に溢れているが一つの方策も口に…

哗众取宠

哗众取宠 [huá zhòng qǔ chǒng]大衆に迎合する。軽薄な言動で人気取りをする。出典 『漢書』芸文誌の「然惑者既失精微、而辟者又隨時抑揚、違離道本、茍以譁眾取寵」 (惑う者は正確さ緻密さを失い、邪な者は時代に流されて浮沈し、本来の道を外れ、かりそめ…

浑身解数

浑身解数 [hún shēn xiè shù]あらゆる手段。持てる技のすべて。「使出」「使尽」「用尽」などに続けて使われる。 「浑身」は全身、渾身、「解数」は武術などの技という意味から、技術、手段。出典 『西遊記』第七十三回の「渾身解数如花錦」より。用例 歌手…

霸王餐

霸王餐 [bà wáng cān]代金を払わずに食事をすること。タダ飯。無銭飲食。元は広東語の方言というが、今では広く使われている模様。くじに当たったりおごってもらったりしてタダ飯にありつく場合にも、犯罪的な無銭飲食の場合にも使える。用例 2月5日,吉林辽…

打烊

打烊 [dǎ yàng](店などの)終業。閉店。(閉店の意味で)看板。今日中文字幕の韓国映画を見ていたら字幕に出てきた。方言とのことで、私は見たことはあるが聞いた覚えのない語。こちらから伝えるぶんには、「店が閉まる」=「关门」一つ覚えでいいと思うが…

欲罢不能

欲罢不能 [yù bà bù néng]やめたくてもやめられない。文字を見れば現代中国語の知識でも普通に意味がわかる成語だが、出典は一応『論語』。出典 『論語』子罕篇の以下の部分より。(原文) 顏淵喟然歎曰:「仰之彌高,鑽之彌堅;瞻之在前,忽焉在後。夫子循…

善解人意

善解人意 [shàn jiě rén yì]他人の気持ちを理解できる。思いやりがある。心優しい。漢文訓読式に読めば「善く人の意を解す」。他人の心、気持ちを理解することが上手だということ。しかし理知的な理解ではなく、譲歩する、許容するといった意味で使われてい…

安全感

安全感 [ān quán gǎn](人間関係などで)安全が保障されている、危険がないという感覚。落ち着き。これは、日本語と重なる意味を持ちつつ、使い方が少し違うと思える単語。使われている例を見ると、恋愛や家族のような人間関係について「安全感がある」とい…

亲眼目睹

亲眼目睹 [qīn yǎn mù dǔ]直接自分の目で見る。目撃する。文字を見ればわかるはずの成語。「亲眼」の「亲」は「亲自」(みずから)などと同じく、直接という意味。「睹」は見る。用例 我亲眼目睹了钱塘江潮汛壮观而迷人的景象。 銭唐江の壮観で魅惑的な上げ…

一粒老鼠屎糟蹋一锅粥

一粒老鼠屎糟蹋一锅粥 [yī lì lǎo shǔ shǐ zāo tà yī guō zhōu]一粒の鼠の糞が一鍋の粥をだめにする。組織などで一部が問題を起こすと全体に累が及ぶこと。 「一粒」は「一颗」、「糟蹋」は「坏了」などになる例も多いようだ。民間のことわざで表現はバリエ…

急中生智

急中生智 [jí zhōng shēng zhì]危急の中でよい考えが浮かぶこと。状況に迫られて対策を考え出すこと。とっさの判断をする。機転をきかせる。用例 身处困境中的人们往往会急中生智,想出一些绝妙的好办法。 苦境に置かれた人たちはしばしば状況に迫られ、絶妙…

习以为常

习以为常 [xí yǐ wéi cháng]何かを習慣的に行い、それが常態になること。用例 她对整天坐在电脑旁工作已经习以为常了。 彼女は一日中パソコンの傍に座って仕事をするのが常になっていた。你的习以为常,却是有些人的热泪盈眶。 あなたには見慣れた日常でも、…

投鼠忌器

投鼠忌器 [tóu shǔ jì qì](鼠を打ち殺したいが傍にある器物を壊したくないので気後れするように)行動を起こしたくても憚るところがあってできないこと。当人以外に対して気をつかうこと。思いきれない。優柔不断になる。出典 賈誼(かぎ)の『新書』階級篇…

千人一面

千人一面 [qiān rén yī miàn]千篇一律。(千人の顔がどれも同じであるように)芸術作品などがどれも似たようで新奇さがないこと。変わりばえがない。類義語 千篇一律 [qiān piān yī lǜ]用例 住宅建筑要多样化、美化,不要千人一面,都建成“火柴盒”。 住宅建…

不省人事

不省人事 [bù xǐng rén shì]人事不省。朦朧となる。意識を失う。日本語では「人事不省」。語順が違うが意味用法はほぼ同じ。 「省」はここでは省みるという意味なので「xǐng」。日本語でも「人事不省」は「反省」と同じく「せい」と読む。 「省」は多音字で…

跟风

跟风 [gēn fēng]流行を追う。流行りに乗る。ブームに乗る。人につられる。後追いをする。直訳すると「風について行く」。世間の風潮を追いかけるというイメージ。用例 种植农作物要因地制宜,不能盲目跟风。 農作物を植える時はその土地に適したものを選び、…

打发

打发 [dǎ fā]派遣する。行かせる。追い出す。(時間などを)過ごす。用例 星期天,妈妈打发我去买菜。 日曜日には、母さんは私を買い物に行かせる。他被打发到一个寄宿学校。 彼はある寄宿学校にやられた。打发厨师走后我们只得自已做饭。 コックを追い出し…

眼疾手快

眼疾手快 [yǎn jí shǒu kuài]目ざとく素早い。「疾」も「快」も速いという意味。眼や手の動きが速く、的確である様子。用例 能熟练玩电子游戏的孩子必须眼疾手快。 電子ゲームがうまくなる子どもは眼や手の動きが素早くないといけない。他眼疾手快地把这只老…

沾光

沾光 [zhān guāng]おこぼれにあずかる。おすそわけにあずかる。得をする。用例 明天就是三八女神节了,在很多年前还会给女生放半天假,男生也跟着沾光。 明日は三八女性デーだ。ずっと前から女性は半日休みになり、男性もご相伴にあずかったものだ。大学有个…

火眼金睛

火眼金睛 [huǒ yǎn jīn jīng](孫悟空が光る目で妖魔の正体を見分けられたように)目ざとい、目が効く、眼力が鋭い。出典 『西遊記』で孫悟空が太上老君に捉えられ煉丹の炉に放り込まれたが、煙で燻された目が神通力を得て、出てきた時には妖魔の正体を見破…

金无足赤

金无足赤 [jīn wú zú chì]完全な色をした黄金はない。比喩として、完全なものはない。何にでも欠点はある。「金无足赤,人无完人」(色の足りた黄金も、完全な人間もいない)という形で使われることが多い。出典 宋の戴復古の詩『寄興』の「黄金無足色、白璧…

白璧无瑕

白璧无瑕 [bái bì wú xiá]白い璧(へき、玉環の形をした玉器)に全く傷がないように、完璧である。完全無欠である。欠点が全くない。非の打ち所がない。「白璧微瑕 bái bì wēi xiá」はちょっとした欠点がある、ということ。日本語でも「白璧の微瑕(はくへき…

苟且

苟且 [gǒu qiě]間に合わせる。ごまかす。とりつくろう。目の前のことにとりあえず対応する、必要を満たすといった意味。「凑合」や中国語の「敷衍」(日本語とは意味が違う)も類義語。用例 生活不止眼前的苟且,还有诗和远方。 生活は目の前の必要を満たす…