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日々の学習、ときどき雑談

穿小鞋

穿小鞋 [chuān xiǎo xié]

(主に目上の者が目下の者に)嫌がらせをする。陰湿にいじめる。冷や飯を食わせる。

これも俗語として由来の言い伝えがあり、検索などして目につくのは次のような話。

北宋の時代、巧玉という娘がいた。巧玉には欲張りな継母がいて、巧玉を醜い金持ちと結婚させようとした。しかし巧玉はいやだと言って承諾しなかった。そのうち別の仲人が来て巧玉にある秀才(科挙を受験したりする読書人階級の人物)を紹介し、巧玉はこの人ならと気に入り、結婚の運びとなった。
しかし自分の縁談を断られた継母は面白くなく、巧玉を懲らしめてやろうと考えた。そこで、結婚に際して新郎が新婦に贈る婚礼衣装の鞋の型紙をわざと小さく作り、新郎の家に送った。婚礼の日、巧玉が贈られた鞋に足を入れようとすると、小さすぎて入らなかった。巧玉は嫁入りの輿に乗ることができず、恥ずかしさのあまり自ら命を絶ってしまった。
このことから、ひそかに策を用いて復讐や嫌がらせをすることを「穿小鞋」という。

いろいろひどい話である。が、「小さい足」へのこだわりであるとか、新郎が婚礼衣装を用意するという風習であるとか、短い中にも昔の中国社会らしい要素が詰まっている感じはする。「継母の継子いじめ」という要素は世界的なものだと思うが。

用例
他得罪了上司,上司就给他小鞋穿。
彼は上司の機嫌を損ね、上司に嫌がらせをされた。

如果出现以下这种情况,那说明是你的领导在背后给你穿小鞋,让你主动离职呢。
もし以下のような状況が現れたら、それは上司が裏であなたに嫌がらせをしかけ、自主的にやめさせようとしているのだ。

不用互说坏话互穿小鞋,就是简简单单地离我远一点。
悪口を言いあったり嫌がらせしあったりしなくていいから、とにかく僕から離れてくれ。

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