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日々の学習、ときどき雑談

投鼠忌器

投鼠忌器 [tóu shǔ jì qì]

(鼠を打ち殺したいが傍にある器物を壊したくないので気後れするように)行動を起こしたくても憚るところがあってできないこと。当人以外に対して気をつかうこと。思いきれない。優柔不断になる。

出典
賈誼(かぎ)の『新書』階級篇にある以下の記述より。『漢書』賈誼伝にもほぼ同文が引用されている。

鄙諺曰:「欲投鼠而忌器」,此善喻也。鼠近於器,尚憚而弗投,恐傷器也,況乎貴大臣之近於主上乎。
民間のことわざに、「鼠を叩きたいが器が気になる」というものがある。これはいい喩えだ。鼠が器の近くにいれば、気後れして叩くことができない。器を傷つけないか恐れるからだ。ましてや高位の臣下が君主の近くにいるのでは。

用例
这件事牵涉层面太广,处理起来总有投鼠忌器之感。
この件は広い分野にかかわるので、処理ではいつもあちこちに気をつかっている。

儿子学习不用功,他本来打算教训一番,可又担心投鼠忌器,惹恼老母亲。
息子が勉強を真面目にしないので彼は説教してやろうと思っていたが、老いた母親を悩ませないか気をつかってもいた。

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