「中国語」とか、「漢文」とか

日々の学習、ときどき雑談

久しぶりの酸辣粉

中国の大学は大部分9月中に開講するようだ。新型コロナ流行で先学期はオンライン授業になったり休講になったりしていたが、今は流行も落ち着き、今学期は対面の通常授業に復帰するとのこと。私のいる大学も続々と学生が戻ってきている。
学生向けの食堂、スーパーマーケット、浴場なども9か月ぶりくらいに営業を始めた。中国の大学は基本的に全寮制なので、こういう生活のための施設は非常に充実している。開学しても大学は当分の間キャンパスごと封鎖管理するとのことで、つまり勝手に出入りはできない。出る時は事前に事務に申請して通行証を取得しろとのこと。とはいえ、これだけ学内設備が充実していれば外に出なくても当面の生活には困らないと思う。

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写真は校园服务中心(キャンパスサービスセンター)の巨大フードコートで久しぶりに食べた酸辣粉。巨大フードコートは本当に巨大で、テーブルと椅子がずらりと並んだ広間を数十軒の店舗が囲み、多種多彩な料理を出している。値段はだいたい10〜20元くらい。学生向けで量も多く、10元出せば十分腹が膨れる。
他にも学生食堂は三つくらいあるのだが、こういう準食堂のようなところもあり、さらに道端に屋台が出ていたりもして、食の豊かさ、選択肢の多さには目を見張る。何というか、どうせ学生食堂なんだし定食のようなものを出しておけばいいだろう、というような妥協が全く感じられない全力の「営業」をしている。電熱器のついたテーブルで火鍋を温めながら食べるコーナーなんかもあるのだ。もちろんそれだけ外部業者が大学に入っているということでもあるのだが。校园服务中心の一階で赤赤と存在感を発揮しているのは、今やすっかり中国に定着した肯德基(ケンタッキーフライドチキン)である。
長期の休業でフードコートに入っている店舗はどうなるのか心配していたが、見たところ、ほとんどは同じ店が同じ店員の顔ぶれで再開されているようだった。この酸辣粉のお店も、見覚えのあるとても愛想のいい店員さんが変わらない笑顔で応対してくれた。
複雑な薬味の混ざった汁の味とコシのある粉条、野菜や豆腐皮がたっぷり入ったバランスの良さ、丼からあふれそうな山盛りも相変わらずだった。一度食べると二、三日元気になれそうな味。こうやって少しずつコロナ以前のものが戻ってきているのも嬉しい。