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日々の学習、ときどき雑談

想入非非

想入非非 [xiǎng rù fēi fēi]

妄想に迷い込む。変な考えを起こす。気の迷い。

もとは仏教用語の「非想非非想」から来たと言われているが、現在の用法では単純に「妄想」や「変な考え」、特に、他人に性的に手を出そうとしたり、猥褻なことを考えたりする場合に使われることが多いようだ。相手の性的なアプローチを牽制する時、日本語なら「変なこと考えないでよ!」が「你别想入非非!」となる感じ。

出典
『楞厳経』(りょうごんきょう。則天武后期(690‐704)に,インド僧般刺蜜帝によって伝えられたとされる仏典)に、「如存不存、若盡不盡、如是一類,名非想非非想処」(存在するようで存在せず、消滅するようで消滅せず、このような類のものを「考えているのでも考えていないのでもない境地」と名づける)とある部分より。

「非想非非想処」についてはこちらを参照。
https://kotobank.jp/word/%E9%9D%9E%E6%83%B3%E9%9D%9E%E9%9D%9E%E6%83%B3%E5%A4%A9-610328

用例
不能对她想入非非。
彼女に変な気を起こすな。

请用艺术的眼光欣赏这些画作,不要想入非非。
芸術を見る目でこれらの絵を鑑賞してください。変なことを考えないように。

从能量守恒方面来看,想发明一台永动机不过是想入非非而已。
エネルギー保存の観点から見れば、永久機関を発明しようというのは妄想にすぎない。

生活有千百种形式,每人只能经历一种。艳羡别人的幸福,那是想入非非,即便得到也不会享那个福。
生活の形式は何千種類もあるが、誰もがその一種類しか経験できない。他人の幸福を羨むのは妄想に迷い込むようなもので、たとえ得られてもその幸福を享受することはできないのだ。

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