尔虞我诈
尔虞我诈 [ěr yú wǒ zhà]
互いに騙しあう。
「尔(爾)」は訓読すれば「なんじ」で、あなた、おまえ。「虞」「诈」はどちらも騙す、欺くという意味。直訳すれば、「あなたが騙しわたしが欺く」、互いに相手を騙し陥れようとすること。
出典
『春秋左氏伝』宣公十五年の「宋及楚平、華元為質、盟曰、我無爾詐、爾無我虞」(宋と楚は講和し、華元を人質として、盟約して言った。「わたしはあなたを騙さず、あなたはわたしを欺かない」)より。
春秋時代、宋と楚の戦争が続いた後、宋の大夫華元の仲介によって講和することになった時の盟約の言葉が出典。ただしここでは「互いに欺かない」という誓いの言葉だったが、成語では否定が脱落して逆の意味になっている。
類義語
钩心斗角(勾心斗角)
https://anatadehanai.hatenablog.com/entry/2021/02/04/235736
用例
与人交往应该心胸坦荡,不应该钩心斗角,尔虞我诈。
人とつきあう時は心を開いて、互いに欺きあい騙しあうようなことをしてはならない。
只有知己知彼,在尔虞我诈的商场中才能做出正确的决策。
己を知り敵を知ってこそ、互いに信用の置けないビジネスの場で正しい決定を下すことができる。
当初,我被尔虞我诈的后宫争斗所吸引,回过头来细细品味,发现这部剧更是处处蕴含着「社会生存法则」。
当初、私は権謀術数渦巻く後宮の争いに引きつけられていたが、振り返っていねいに味わい直すと、このドラマはむしろあちこちに「社会の生存法則」を含んでいることがわかった。