「中国語」とか、「漢文」とか

日々の学習、ときどき雑談

物以稀为贵

物以稀为贵 [wù yǐ xī wéi guì]

物は稀であるから貴い。珍しいから貴重だ。希少価値がある。

出典
唐の白居易の詩『小歲日喜談氏外孫女滿月』にある「物以稀為貴、情因老更慈」(物は珍しいがために貴く、慈愛の情は老いによってさらに深い)より。
この詩は白居易に孫娘が生まれ、生後一か月(満月)の祝いを迎えたことを喜ぶもの。自分が年をとってやっと女の子が生まれ、孫もなかなか見られなかったので貴重に感じるという意味で「物以稀為貴」と言われている。

参照
https://m.gushiwen.org/shiwenv_071216901064.aspx

また、物は希少だから貴重だという発想自体はもちろん古代からあり、たとえば晋の葛洪『抱朴子』に、「物以少者為貴、多者為賤」(物は少なければ貴いとされ、多ければ賤しいとされる)とある。

用例
鸽子蛋,纯粹是物以稀为贵,通常卖3-5元一枚。这个价格至少可以买6枚鸡蛋了。
鳩の卵は純粋に珍しいから高いという理由で、ふつう一個3〜5元で売られている。この値段なら鶏の卵が6個は買える。

卵を数える時に「枚 méi」という量詞が使われることに注意。卵は「个」でもいいのだが、やや正式にこういう量詞が使われることもある。

毕竟物以稀为贵,茅台被称为“国酒”,本就有品牌溢价,再加上黄牛们的扫货、囤积,价格自然就会上涨。
結局物は珍しければ高くなる。茅台酒は「国酒」と呼ばれ、もともと値段を釣り上げるブランドがあり、さらに転売屋たちが買い占めをするので、価格は自然に上がる。

「黄牛」は買い占め、転売などをする者。

市场价格往往由稀缺性而不是有用性来决定。这就是所谓的物以稀为贵。
市場価格はしばしば有用性ではなく希少性によって決まる。これがいわゆる「物は稀であるがゆえに貴い」だ。

所謂「物以稀為貴」追求的已經不是物品本身的實用價值,而是人們賦予的社會價值和認同感。
いわゆる「物は稀であるがゆえに貴い」が追求しているのはすでに物品そのものの使用価値ではなく、人々が付与する社会的価値と承認なのだ。

にほんブログ村 外国語ブログ 中国語へ
にほんブログ村