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日々の学習、ときどき雑談

溜须拍马

溜须拍马 [liū xū pāi mǎ]

媚びへつらうこと。おべっかを使って取り入ること。ごまをすること。

「溜须」と「拍马」の二つの行為を並列している成語。

「拍马」は「拍马屁」のことで、以前記事にした。
https://anatadehanai.hatenablog.com/entry/2020/07/26/232241

「溜须」については、以下のような逸話が出典といわれる。
宋の真宗の時、寇凖(961年-1023年)が宰相、丁謂(966年-1037年)が参知政事(副宰相)の位についていた。丁謂は日頃から上官の寇凖に阿諛追従していた。ある時宮廷で会食があり、寇凖の髭がスープで汚れたのを見て、丁謂は駆け寄ってその髭を拭った。寇准は笑って、「参知政事、国の大臣でも上司のために髭を拭うのか」と言った。丁謂は赤面し、それから寇准に恨みを抱くようになった。
歴史上では丁謂は後に寇凖を陥れて宰相の座を奪ったため、その前日談として作られた話のようにも見える。また、丁謂は才知に長けた人物だったが、その能力を駆使して権力に取り入る「奸臣」と後世に評価されたため、そのイメージを表す逸話でもある。

用例
溜须拍马的事,俺干不了。
ごまをするようなことは、俺はできもしない。

从某个角度来说,一个企业需要有些溜须拍马阿谀奉承的人,这些人虽然不干正事儿,但是可以润滑老板和管理层,话说谁不爱听好听的话啊?
ある角度から見れば、企業には多少のごますりをする人間が必要なのだ。そういう人々は正しいことをしているわけではないが、社長と管理層の潤滑剤になれる。だいたいみんな気分のいい話を聞きたいだろう?

世界上最慷慨的人莫过于溜须拍马,他可以说尽天下最美丽的慌言。
世界で一番気前のいい人はごますりをする人だ。天下一の美しい嘘を並べられるから。


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