「中国語」とか、「漢文」とか

日々の学習、ときどき雑談

ススリャ!

昨日から、私が住んでいる階の廊下で、壁の漆喰を剥がして塗り直すという作業が突然始まった。何か騒がしいなと思いつつ部屋にこもって過ごし、夜になってから出てみると廊下はこんな具合になっていた。

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作業は今日も続いている。
作業しているのは二、三人の「おばちゃん」という感じの人たちだ。しばしば周りに響きわたるような大声で雑談をしている。なんだか楽しそうなのでそれはいいのだが、問題は、その話が私にはほとんど聞き取れないこと(涙)。漢語であるのはわかるし、単語や短いやりとりはわかることもあるのだが、とにかく巻き舌の多い儿化だらけの発音と早口で、いくら耳を傾けても一瞬で置いていかれる。九割方はわからない。
もちろん私の聞き取り能力が弱いのはよくわかっている。だからなるべくラジオを聞いたりするようにして、最近はニュースなら八割方は聞き取れるようになってきた。……と思ったところにこういう経験をするとなかなかこたえる。
何とか手がかりをつかもうとしばらく耳を澄ませてみて、一人が何か言うたびに語尾につけている「スースリャー」というのが、漢字で書けば「是不是啊?」なのではないか、と気づいたのが今日の大発見である。「是不是啊?」というのは、日本語で言えば「でしょ?」「やろ?」(関西弁)という感じだろうか。話の区切りに癖のように使われてもおかしくはない。
しかし耳で聞く限り、本当に「スースリャー」、下手すると早口で「ススリャ!」としか聞こえないのだ。「不」はいったいどこに消えた。その「リ」はいったいどこから来た……。
私のいる地域で話される漢語は中国の中でも普通話に近いとされているのだが、やはり街の人たちが話している言葉を聞くと、アナウンサーや教壇の先生のような発音をしている人は少なく、シャーr、ザーr、ビャーr、と華麗な巻き舌の東北話が団子状になって耳に飛び込んでくる。今のところ聞き取りも難しく、まして自分で話せる気は全くしないのだが、ここにいる間になるべくこういう方言にも慣れて、「ススリャ!」くらいで驚かないようになりたい。とりあえず壁塗り業者さんたちが通ってきてくれる間は、方言聞き取りの特訓だと思って盗み聞きに努めてみることにする。

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