「中国語」とか、「漢文」とか

日々の学習、ときどき雑談

狐埋狐搰

狐埋狐搰 [ hú mái hú hú ]

(狐がものを埋めては掘り返すように)疑いすぎて決断できない様子、優柔不断のため成功しない様子。
「狐埋狐扬」とも。

出典
『国語』呉語の「夫諺曰、狐埋之而狐搰之、是以無成功。」(諺でこう言われています。「狐は埋めては掘り返して、それで成功できない」と。)

『国語』は春秋時代の歴史を周、魯、斉、晋、鄭、楚、呉、越の八国それぞれについて国別に記したもの。「呉語」はそのうち呉の国を扱った部分。
記述される時代は、周の穆王十二年(前990年)から、晋の智伯の死(前453年)まで五百年あまりに及んでいる。
『春秋左氏伝』を著した左丘明が作者と伝えられているが、現在の考証では、後代の人物が残された史料をもとに編集し、左丘明に仮託したものと考えられている。

「諺曰」とあるので、この言葉は特定の人物の発言ではなく、当時の庶民のことわざ、言い伝えだったのだろう。こういう表現を見ると、昔の人はやはり動物の生態に触れる機会も多く、よく観察もしていたのだなあ、と。


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