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日々の学習、ときどき雑談

有底/没底

どちらも「心里有底 xīn lǐ yǒu dǐ」「心里没底 xīn lǐ méi dǐ」という形で使われることが多い。
「心里有底」といえば何かに対して十分に把握し、それに伴う自信や落ち着きを持っているような状態。「心里没底」といえばその逆で、自信がなく腹が据わっていないような状態。
訳語としては「自信がある/ない」でかなり対応できそうだが、もちろん完全一致はしないので文脈によって適宜工夫すべきだろう。
この「底」という語がもつこういう意味と語感については、以下の項目も参照。

「底细」
https://anatadehanai.hatenablog.com/entry/2020/10/14/235753

「底气」
https://anatadehanai.hatenablog.com/entry/2020/10/29/235440

最近耳にした例としては、授業中にクラス全員に例文を音読させていた先生が、だんだん声が小さくなってきたのを聞いて、「为什么这么没底?」と言っていた。「どうしてそんなに自信なさそうなの?」という感じ。

用例
这件事他心里有底,并不害怕。
この件については彼は腹が据わっていて、全く怖くはかった。

只要想到她,就永远会觉得安定,觉得踏实,觉得心里有底。
彼女のことを思うだけで、いつも心が安定し、落ち着き、自信が持てるように感じる。

马上就要考试啦,我这一周都没咋睡好,黑眼圈一直黑到鼻梁,我的妈,太难熬了。熬了这么长时间心里还没底,害愁死了。
もうすぐ試験だよ。この一週間まともに寝てもいなくて、鼻まで届くような目の隈ができちゃったよ。ちくしょー、やってらんないよ。こんなに長時間頑張ってもまだ自信がなくて、つらくてたまらない。

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