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日々の学習、ときどき雑談

大不韪

大不韪 [dà bù wěi]

大きな間違い。重大な過ち。

「冒天下之大不韪」という成語として使われることが多い。

出典
『春秋左氏伝』隠公十一年の下記の部分に「不韙」の古い用例が見られる。

鄭息有違言,息侯伐鄭,鄭伯與戰于竟,息師大敗而還,君子是以知息之將亡也,不度德,不量力,不親親,不徵辭,不察有罪,犯五不韙,而以伐人,其喪師也,不亦宜乎。

鄭と息の二国の間に言葉の上で争いが生じ、息侯が鄭に出兵した。鄭伯は国境でこれと戦い、息の軍は大敗して撤退することになった。君子はこのことから息が滅びようとしていることがわかる。自他の威徳の違いを考慮せず、力量の差を量らず、(同じ「姫」姓であるのに)親族を親族として遇せず、争いのもととなった言葉を検証せず、自分に罪があることに気づかなかった。この五つの間違いを犯し、それで他人を攻撃すれば、敗北してその軍隊を失うのは当然のことではないか。

用例
少有人敢冒大不韪对他们有什么忤逆。
かれらに逆らおうなどという大それたことを考える者は少ない。

谁敢冒天下之大不韪,侵略弱小国家,我们就反对谁。
天下の道理に反して弱小国家を侵略する者には、われわれは必ず反対する。

对他们来说,“过年吃方便面”是冒天下之大不韪的选项,因为别人家都是大鱼大肉、菜肴丰盛的。
かれらにとっては、「正月にカップ麺を食べる」というのは天下の道理に反する大罪なのだ。他の家ではどこでも立派なごちそうを用意しているからだ。

喝了点酒,说句冒天下之大不韪的话:我从来没有觉得他唱歌好听过。
少し酒を飲んで、思い切って罪作りなことを言ってみる。私はこれまで彼の歌がうまいと思ったことがない。

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