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城门失火,殃及池鱼

城门失火,殃及池鱼 [chéng mén shī huǒ,yāng jí chí yú]

城郭の門が火事になってその災いが池の魚にまで及ぶ。関係の遠い者にまで累が及ぶこと。巻き添えにされる。とばっちりを食う。

「殃及池鱼」だけでも同じ意味で使われる。

出典
漢の応劭による『風俗通』に「城門失火、禍及池魚」とあったと『太平広記』に引用されている。

《風俗通》曰:「城門失火,禍及池魚。」舊說:「池仲魚人姓字也,居宋城門,城門失火,延及其家,仲魚燒死。」又云,宋城門失火,人汲取池中水,以沃灌之,池中空竭,魚悉露死。喻惡之滋。幷傷良謹也。
https://ctext.org/taiping-guangji/466/chizhongyu/zh

これについて、旧説では「池魚」は人名で池が姓、仲魚が名、宋の城門近くに住む人で城門が火事になった時その家にも延焼して焼け死んだ、とする。また一説に、宋の城門が火事になったため人々が池の水を汲んで火を消そうとし、その結果池が空になって魚がみんな死んでしまったのだという。
まあ、仮にもとは人名だったとしても二番目の説の方がはるかに普遍性がありわかりやすいので、そういう逸話として覚えておけばいいと思う。

用例
他们双方互告,却把我也牵连进去,真是城门失火,殃及池鱼。
彼らは互いに言い争い、私まで巻き添えにした。全くとんだとばっちりだ。

你责怪他我可以理解,但请不要城门失火殃及池鱼,这件事和我一丁点关系都没有。
君が彼を責めるのはわかるが、頼むから巻き添えにはしないでくれ。この件は私は全く何の関係もないんだ。

在那个緋闻事件中,由于某些报纸乱猜测,殃及池鱼,伤害最深的,竟是无辜的第三者
そのスキャンダルの中でいくつかの新聞が臆測を書き立てたため、巻き添えを食い最も深く傷ついたのは罪もない第三者だった。

这起爆炸案除了造成一死一伤,还殃及池鱼,造成许多民宅倒塌。
この爆発事件は死者一名、負傷者一名を出しただけでなく、周囲を巻き込んで多数の民家の倒壊を招いた。

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