三十六计,走为上计
三十六计,走为上计[sān shí liù jì,zǒu wéi shàng jì]
「三十六计,走为上策」ともいう。
三十六計逃げるに如かず。戦略はいろいろあるが、形勢が不利な時には逃げるのがいいということ。
日本語の「三十六計逃げるに如かず」ということわざになり、意味も一致している。こういう完全対応していることわざがたまにあるとうれしい。
似た意味の成語「溜之大吉」
https://anatadehanai.hatenablog.com/entry/2020/08/03/143121
出典
『南斉書』王敬則伝の「檀公三十六策,走是上計,汝父子唯應急走耳」(檀公の三十六策も逃げるが上策というが、おまえら父子はただ追い詰められて逃げるだけだな)より。
王敬則は蕭道成を助けて南朝斉を立てた功臣だったが、のちに反乱を起こして斉王父子を攻めた時、父子が逃げ出したと聞いてこう発言したという。
「檀公」とは南朝宋で兵法家として知られた檀道済のこと。ここではその檀道済が「走是上計」と言ったとされるのを引いている。
また、宋の恵洪『冷斎夜話』に「三十六計,走為上計」という形での記述が見えるという。