「中国語」とか、「漢文」とか

日々の学習、ときどき雑談

何年生?

中国(大陸)の学制は小学6年、初級中学3年(ここまで9年が義務教育)、高級中学3年、その上に高校(大学のほか、学院、高専など各種高等教育機関)がある。
年数やシステムはだいたい日本の学校と同じなのだが(新学期が9月開始というのは違うところ。ただしこれは日本の方が世界的にもやや特殊)、注意しなければいけないのは、「中学」「高校」の意味が中国と日本でずれていること。
日本で中学と呼ばれる段階の学校は中国では初級中学(初中)となり、高校は高級中学(高中)となる。つまり日本では高校と呼ばれるところまでが中国では中学、そして日本での大学以上が中国では高校となる。
その上で、高級中学は「高中」と略されるので、高中の一年生は高一、二年生は高二というように日本での言い方と一致してしまう。日本で学年を「小○」「中○」「高○」と言うような言い方は中国にもあり、それぞれ「小○」「初○」「高○」となる。
そしてなぜか知らないが、日本では大学生について「大○」という言い方はほとんど聞かない。「○年生」と言ったり、さらに私がいた関西あたりでは謎の習慣で「○回生」と言ったりする。さらに気がついてしまったが、大学院になると「M○」「D○」とまたこの形が復活するな。つくづく日常言語とは不規則なもの。一方中国では、大学生についても「大○」という言い方をよくするようだ。
「小○」「大○」などはいずれも略した形で、「○年生」をていねいに言いたければ「小学○年级」「大学○年级」などとなる。しかし日常会話では略した形を耳にすることが多そうなので、この言い方にも慣れておいた方がいい。しかも○の数字の部分を「几」(いくつ)に変えて、「何年生?」と質問の形で使われたりする。日本語では「何年生?」とは訊くけれど「小何?」のような言い方はしないのでこのへんもまた微妙にずれている。

今日学生食堂で昼ご飯を食べていたら、テーブルを拭きに来た清掃員さんに突然話しかけられて慌てた。しかも「だーじー?」と言われてすぐにわからず、5回くらい繰り返させてしまった。ああ「大几?」か、とわかって、「私は留学生で、一応一年生の授業に出てますが……」みたいなことを慌てながらもごもご答えた。心臓に悪い。話しかけてくれるのは誰であれありがたいのだけれど。
これ、前にも同じようなことが一度あった。中国に留学に行く皆さん、学生と見ると突然「大几?」と訊いてくる人は割といるようなので、この音は頭に叩き込んで答えも用意しておくといいと思いますよ。(文脈なく一言目で訊かれると本当に「???」となる。私だけだろうか。)

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