「中国語」とか、「漢文」とか

日々の学習、ときどき雑談

人物

家族を守った肝っ玉姉ちゃん

「木蘭辞」についてもう少し。 今問題になっているディズニーの実写映画について、次のように触れている文章も読んだ。「物語そのものも女性主人公の個人的な自己実現を重視した1998年のアニメ版と違って、共同体の防衛というナショナリズムを強めていると小…

木蘭辞

(簡)木兰辞 mù lán cí (繁)木蘭辭 (日)木蘭辞 もくらんじ北魏の民謡に基づくといわれる作者不明の物語詩、「木蘭辞」。現在読めるものは宋代に編集された『楽府詩集』(がふししゅう yuè fǔ shī jí)に収められている。楽府とは音楽を司った役所のこと…

指鹿为马

指鹿为马 [ zhǐ lù wéi mǎ ]鹿を指して馬とする。事実を無視した主張をすること。故意に事実をねじ曲げようとすること。出典 秦の二世皇帝胡亥(こがい hú hài)の時、権力奪取を狙っていた丞相の趙高がわざと鹿を馬だと言い、他の家臣たちにも同意を求めた…

刮目相待

刮目相待 [ guā mù xiāng dài ]目をこすって応対する。見直す、新しい目で見てみる。出典 『三国志』呂蒙伝の注に引かれている『江表伝』の「士别三日、即更刮目相待」(士は別れて三日もすれば、目をこすって見直すべきものだ)より。 呂蒙は呉の孫権に仕え…

大放厥词

大放厥词 [ dà fàng jué cí ]好き勝手なことを言う。大口を叩く。(貶す意味を含む。)ただし、典故である韓愈の『祭柳子厚文』では、美しい文辞を多く生み出した、という称賛の意味で使われていた。出典 中唐の文人韓愈が友人の柳宋元の死に際して著した『…

杯弓蛇影

杯弓蛇影 [ bēi gōng shé yǐng ] 実体のないものに怯えること。疑心暗鬼。出典 後漢の学者応劭(おうしょう)の『風俗通義』怪神にある次のような記述より。予之祖父郴為汲令,以夏至日詣見主簿杜宣,賜酒。時北壁上有懸赤弩,照於柸,形如虵。宣畏惡之,然…

叶公好龙

叶公好龙 [ yè(shè) gōng hào lóng ]葉公龍を好む。何かを好んでいるように言うが、真に好んでいるわけではないこと。口だけで実行が伴わないこと。葉公の「葉」は伝統的にはshèと読み、日本の漢文でも「しょう」と読まれてきた。現在の中国では基本的にyè…

鸡鸣狗盗

鸡鸣狗盗 [ jī míng gǒu dào ]鶏鳴狗盗。鶏の鳴き真似をしたり、こそ泥をしたりするような卑しい特技を持つ者。またそのような行為。日本語にもそのままの形で入っている成語。しかし実際に使う機会はあまりなさそう。出典 『史記』孟嘗君列伝の記述より。戦…

束之高阁

束之高阁 [ shù zhī gāo gé ]束ねて高い棚に置いておく、放置する、棚上げする、実際に使わない。用例 这本书他看不懂,随便翻了一下就束之高阁了。(この本は彼にはわからず、ちょっとめくっただけですぐ放置してしまった。) 再好的理论,如束之高阁,不运…

红颜祸水

红颜祸水 [ hóng yán huò shuǐ ]美しい女性が災いを招くこと。「红颜」はこの成語では美しい女性という意味だが、女性に限らず若者、またその健康で美しい様子を指すことも多い。日本の浄土真宗で唱えられる「朝(あした)には紅顔ありて夕(ゆうべ)には白…

数见不鲜

数见不鲜 [ shuò jiàn bù xiān ]しばしば目にして珍しくないこと。見慣れていること。 「数」は shù ではなく shuò と読むので注意。shuò と読むと、しばしば、何度も、という意味になる。類義語 屡见不鲜 司空见惯用例 这样的例子在服务行业数见不鲜。(こ…

道不拾遗

道不拾遗 [ dào bù shí yí ]道に落ちているものを拾う人がいない、盗みなどが起こらず非常に治安がいい様子。「路不拾遗」ともいう。出典 『韓非子』外儲説左上の「子産退而為政五年、国無盗賊、道不拾遺」(子産は引き下がって政治を行うこと五年、国には盗…

幸灾乐祸

幸灾乐祸 [ xìng zāi lè huò ]他人の災難を喜ぶ、同情心を持ち合わせない様子。出典 『春秋左氏伝』僖公十四年の「背施無親、幸災不仁」より。 春秋時代、晋で災害が起きて食糧不足となり、隣国の秦に食糧を売ってくれと求めた。秦の大夫百里奚は了承し、大…

耳熟能详

耳熟能详 [ ěr shú néng xiáng ]何度も聞くことでおのずとよく知るようになること。出典は宋の欧陽修『瀧岡阡表』「其平居教他子弟、常用此語。吾耳熟焉、故能詳也。」用例 有的成语即使你不懂,听得多了,耳熟能详,也就会用了。(成語はわからないものがあ…

信口雌黄

信口雌黄 [ xìn kǒu cí huáng ]口から出まかせを言う。一貫性のない発言をする。出典は孫盛『晋陽秋』の「王衍,字夷甫,能言,於意有不安者,輒更易之,時号口中雌黄」(王衍、字は夷甫。弁論に長け、主張が危うくなるとすぐ言うことを変えるので、当時「口…