「中国語」とか、「漢文」とか

日々の学習、ときどき雑談

元日(王安石)

(原文) 元日爆竹聲中一歲除、春風送暖入屠蘇。 千門萬戶曈曈日、總把新桃換舊符。(拼音) yuán rìbào zhú shēng zhōng yī suì chú,chūn fēng sòng nuǎn rù tú sū。 qiān mén wàn hù tóng tóng rì,zǒng bǎ xīn táo huàn jiù fú。(注) 爆竹 竹を焼いて…

應詔賦得除夜

今日は陰暦の除夜。中国では今でも陰暦を使うので、今日が大晦日、明日が元日となります。そこで除夜の詩を一つ。(原文) 應詔賦得除夜今歲今宵盡、明年明日催。 寒隨一夜去、春逐五更來。 氣色空中改、容顏暗裏回。 風光人不覺、已著後園梅。(拼音) yìng…

對雪(杜甫)

これも雪の詩。とはいえこの時の作者には雪を美的に鑑賞するような余裕はなかった模様。(原文) 對雪戰哭多新鬼、愁吟獨老翁。 亂雲低薄暮、急雪舞迴風。 瓢棄尊無綠、爐存火似紅。 數州消息斷、愁坐正書空。(拼音) duì xuězhàn kū duō xīn guǐ , chóu y…

「柴米油盐酱醋茶」の対義語

昨日紹介した「柴米油盐酱醋茶」は日常に不可欠な、所帯じみたものの代名詞ということだったが、これにまたその対義語ともいうべき表現がある。琴棋书画诗酒花 qín qí shū huà shī jiǔ huāである。琴、棋(主に日本語の「碁」に相当。また一般に盤上の遊戯)…

江雪(柳宗元)

雪景色を描いた有名な古詩をもう一つ。(原文) 江雪千山鳥飛絕、 萬徑人蹤滅。 孤舟蓑笠翁、 獨釣寒江雪。(拼音) jiāng xuěqiān shān niǎo fēi jué wàn jìng rén zōng miè gū zhōu suō lì wēng dú diào hán jiāng xuě(訳) どの山にも鳥影が絶え どの道…

問劉十九(白居易)

私が今いる所は零下20度なんて日もあるものの、雪はあまり降りません。今年もまだ積もった日はほとんどなく、たまにちらつく程度。でもこの時期、すっぽりと雪に覆われている地域もあるでしょう。 そこで雪を歌った古詩を一首。(原文) 問劉十九綠蟻新醅酒…

稚子弄氷(楊万里)

寒い日が続き、私のいる地域では公園の池がすっかり凍っています。そこで氷の出てくる古詩を一首。稚子弄冰稚子金盆脫曉冰, 彩絲穿取當銀錚。 敲成玉磬穿林響, 忽作玻璃碎地聲。zhì zǐ nòng bīngzhì zǐ jīn pén tuō xiǎo bīng cǎi sī chuān qǔ dāng yín zh…

木蘭辞

(簡)木兰辞 mù lán cí (繁)木蘭辭 (日)木蘭辞 もくらんじ北魏の民謡に基づくといわれる作者不明の物語詩、「木蘭辞」。現在読めるものは宋代に編集された『楽府詩集』(がふししゅう yuè fǔ shī jí)に収められている。楽府とは音楽を司った役所のこと…

茅屋為秋風所破歌(杜甫)

今日から明日にかけて台風が来るということで、大学の事務から注意の呼びかけがあった。先日も同じようなことが一度あったのだが、風も雨も私から見ると大したことはなく、ちょっと拍子抜けだった。西日本で毎日のようにゲリラ豪雨や台風に襲われる夏を経験…

秋夕(杜牧)

日付が変わらないうちに、七夕の有名な詩をもう一つ。中国で七夕に関する古典といえば真っ先に挙がる作品の一つだろう。晩唐の詩人杜牧の「秋夕」。銀燭秋光冷畫屏,輕羅小扇撲流螢。 天階夜色涼如水,臥看牽牛織女星。yín zhú qiū guāng lěng huà píng ,qī…

七夕

今日は陰暦の七夕らしい。中国では今でも伝統行事には陰暦を使う。七月七日が陽暦で何月何日になるかは毎年変わるが、陽暦の日付よりだいたい一か月半くらい遅れると覚えておくと陰暦の季節感がわかる。七夕といえば牽牛織女(現在の中国では「牛郎织女」と…

「棉」と「绵」

百度の辞書によると、棉 [mián] 1. 一年生或多年生草本植物或灌木,栽培品种有陆地棉、海岛棉、树棉、草棉等,其中陆地棉栽培最广。果实中的棉纤维是重要的纺织原料,棉子可以榨油。通称棉花。 2. 棉花 3. 像棉花的絮状物:石~。腈纶~。膨松~。 4. 姓。绵…

荠菜

荠菜[ jì cài ]中国の街を歩いていると、時々「荠菜」を使った料理の看板に出会う。私が最初に見たのは南京の「荠菜馄饨」。その店の名物のようだったので、とりあえず発音を調べて頼んでみた。出てきた馄饨は具がたっぷり入り出汁がきいていておいしかっ…

青梅竹马

青梅竹马 [ qīng méi zhú mǎ ]幼なじみのこと。李白の詩『長干行』の「郎騎竹馬来 繞床弄青梅」が出典。『長干行』は幼なじみと結婚した女性の立場から、昔を思い出しつつ、遠方に出かけて会えない夫への思いを歌ったもの。 日本語にも「竹馬の友」という言…